復帰し、初めてのSM。
昼下がりの非現実。
そう、コレよ、コレ。
そこいらの普通のセックスじゃ到達出来ない快感と興奮。
アドレナリン全開。
ホテルの窓から都庁が見える。
灰色のビルだらけの新宿シティ。
人々があくせくと働く平日昼間。
こちらはアナルセックスに没頭中!!
最高にアナーキー。
アナ繋がりですな、とオヤジギャグを脳内でカマし、指先で前立腺を探す。
M男性って皆、普段は考える事だらけじゃない?
仕事やら家庭やら、まぁ、色々と。
だからこそ、私と過ごす時間くらいは空っぽになって欲しい。
欲望だけに身を任せて、頭を真っ白にしたらいい。
終わった後もベッドでゴロゴロしながらマゾとピロートーク。
ああ、何て豊かな時間。
昔はさ、『調教前後のご挨拶』だの、『マゾは私より高い目線に立つな』だの、『主従関係』だのそーゆートコに頑にこだわっていたけど、もうどうでもいいや。
2人でベッドに横たわったとしても、2人がSMだと思えばSMなのよ。
犬猫みたいなセックスなんて、アホでも出来る。
それに比べると、SMってなんとまぁロマンティックな。
そしてエロティック。
セックス以上に全てをさらけ出す行為だから、カッコつけてたらSMの快楽には辿り着けないよ。
人間の深淵が見えるからこんなに面白いんだろうなぁ。
マゾ達が、奥さんにも恋人にも決して見せない欲望を私の前でだけは露にする。
ああ、この優越感。
私は誰かの嫁や恋人になりたいとは思わない。
女王という立場が好きなのです。
女王と奴隷って関係は、私にとっては夫婦なんかよりずっと甘美で魅力的。
ただいま、マゾ達。
変態キャパを広げて帰ってきました。
感極まって、ディルド片手に涙ぐんじゃったわ。